蝋板に鉄筆で

自由帳

小林さんちのメイドラゴン-7

細かい論点だが、原作とアニメ版の関連について二点言及する。

 

1.

原作とアニメ版の顕著な違いの一つとして、原作にある割とド直球の下ネタパートをアニメ版ではバッサリとカットしている点にある。下ネタパートが原作にいかなる華を添えているのか、私自身読み切れていない部分もあるのだが、アニメ版メイドラゴンの看板の一つに疑似家族関係を掲げることとの関係では、これらパートをすべて省くのは適切な判断のように思われる。

 

2.

メイドラゴンの原作には、時折質的な意味におけるよりもむしろ量的に非常に重い小林乃至トールの独白パートが差し挟まれている。これは私の好みではないし、読み味を若干損なっているようにも思う。この点アニメ版は、回が進むに従ってこれらの独白パートをより適切に消化するようになっていると感じる。

独白パートの処理がやや失敗に終わっているのは4話で、小林に原作にはない余計な台詞(人間は異物を排除する傾向がある云々)を話させたことは、先にも指摘した通り些か上滑りだった感じる。恐らく小林・トール・カンナの三者による人間観の分配という意義があったのではあろうが。

その点7話の海回は、原作上の独白を小林とトールの会話に織り交ぜながら処理することで、不自然に話の流れが寸断されることなく、小林が何を考えているか、そのように考えた上でトールとどのように接しているか、トールがそれにどう応えるかというコミュニケーションに解消されているように思われ、非常に好感を持てた。