蝋板に鉄筆で

自由帳

ステラ女学院高等科C3部

C3部を全話鑑賞した。差し当たり13話は本当にどうしようもない出来なので観なかった振りをするが、それでもなお言及するに値する破局が描かれていたように感じる。現時点で破局に至る要因を完全に解明することには困難を感じるものの、既に幾つかの手掛かりは掴んだように感じるので、しばらくは備忘のため少しずつそれらを記していくことにする。

 

1.

最初に立てられるべき問いは、「なぜC3部のメンバーは大和ゆらを勧誘したか」である。実際、部員不足のため何としてでも新入部員を確保しなければならないとか、サバゲーの魅力を学院の新入生に広めたいとか、そういった何らか明確で切迫した動機がC3部メンバーにあったようには思われない。そしてその割には、2話でゆらがC3部に入るかどうかはっきりしない態度を取ることに対して金髪が不平を述べるのである。なにそれ?と思うわけである。

折角問いを立てておきながらこのように言いたくはないのだが、どうも上の問いに対する解答は本作には存在しないように思う。一応そのらは、理想的な力加減で銃を握る天性を持つゆらに期待を掛けて、比較的積極的な理由からC3部への入部を勧めたようには思う。しかしその他4人については恐らく、上の問いへの解答に相当する思想を何ら持ち合わせていない。どうしようもない連中だ、と評するよりほかない。

C3部のメンバーがゆらを勧誘した理由が明確でないことは、ゆらがC3部における自分の居場所、存在意義をなかなか見つけられないという事態として跳ね返ってくる。3話でゆらが死んだ仲間を見捨てて投降した場面はこのような観点から解釈できる。そのらが「仲間の犠牲を無駄にして逃げ出した」と評したところのゆらの行動は、ゆらが恐怖心に打ち克てなかったことよりもむしろ、C3部のメンバーにとってゆらがさした大事な存在ではなかったのと同じように、ゆらにとってもまたC3部のメンバーが大事な存在ではなかったからなのではないか、とも思われるのである。

もっとも3話の戦闘後のシーンはそのらがゆらに対して明確に自分の意見を伝えた数少ない(殆ど唯一の)場面であり、本作を全体として観た場合にはゆらが比較的まともに(?)取り扱われた機会であったとも言える。そのらの悪辣な不作為については口を極めて批判せざるを得ないのだが、3話に限って言えばそのらはゆらと向き合う努力をしていたように感じられる。